ウチダさんといっても、内田有紀や内田恭子、ましてや内田裕也ではありません。
内田有紀さんはちょっとステキ。
でも、昨日川で出逢ったウチダさんのことです。
★私がウチダです。
私がウチダさんに出会ったのは、もう18年も前のこと
当時は友人とたびたび阿寒湖に出かけておりました。
岸からのルアー・ゴムボートでのトローリング.....。
懐かしい思い出です。
当時私たちが狙っていたのはデカイ虹鱒。
トロトロと走るボートに立てかけた竿がグンとしなると、後方で虹鱒がジャ〜ンプ!
しかし現実は厳しく、釣れるのはアメマスばかり。
リールを巻いてくると、銀色ではなく、黄色い魚体がギラリ。
「ケッ アメマスかよ!」と湖に投げ返され、冷遇されていたのも今は昔の古き良き時代です。
さて、岸からルアーを投げていたときのこと。
湖底の石ころのスキマにザリガニを発見。
当時、B級は北海道に移住したばかりで、釣りも数年ぶりに再開したばかり。
ザリガニと言えば「アメリカザリガニ」しか知らなかった頃です。
久しぶりのザリガニの姿に感動し、数日後イカゲソを持って阿寒湖へ。
桟橋の上でルアーを振りながら、足下にはイカゲソの付いた糸が。
間もなく糸がソロリソロリと張っていきます。
そ〜っと糸を引っ張ると、ピンと張り切った後に、ザリガニの足が湖底から離れる瞬間の「クン」という感触。この瞬間がザリガニ釣りの醍醐味です。
ゆっくりと糸を巻き上げ、水面ギリギリで網ですくう。
こうやって、あっという間にバケツ一杯ゲットです。
ところがこのザリガニ、私の記憶の中にあるザリガニとは体型も色も違った。
アメリカザリガニよりも遥かに大きく、色も褐色。 ツメはやたらと大きいのに、胴は短い。漁協のオジさんに聞くと「ウチダザリガニ」だそうな。
名前から「内田博士(誰それ?)」が発見した北海道の固有種と思い込んでいました。
★どうだ オレさまのツメは!
ザリガニと戯れている間に、振り向くとバケツから逃げ出したウチダさんが、カラスやカモメ(ミヤコドリ?)に狙われ、空高く飛んで行きました。
このバケツ一杯のザリガニの行くへは???
私たちの胃袋でした。
デッカい鍋でグラグラと煮立った湯の中に入れると、見事なまでに真っ赤に染まります。
一番評判が良かったのは、塩茹でにポン酢。
友人はマヨネーズ味。
さて、このウチダザリガニ、1930年頃に食用として移入。北海道の摩周湖に放たれたらしい。家畜の餌ではなく、人間の食用です。これが北海道各地に広がっていったようです。
この強力なツメと大きな体では、ひっそりと暮らすニホンザリガニが太刀打ちできるわけがありません。ニホンザリガニは雄大な北海道の川や湖を追われ、今では山間の渓流にその姿を残すのみとなったようです。釧路湿原でもかなり少なくなっているとか。
北海道も、この事態を重くとらえ、北海道 環境生活部 環境局 自然環境課 特定生物グループではこんなページを作っています。(なんか怪しくも楽しそうな仕事していそう)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/alien/zarigani/zarigani_top
北海道のみなさん ウチダさんにお会いしたら、美味しい塩ゆでにしてニホンザリガニを守りましょう。
滋賀県の方にもタンカイザリガニ(ウチダザリガニと同種と言われている)が生息しているそうです。